VOL.51 うめちゃん、ももちゃんの遊び/2006年1月
うめちゃんも、ももちゃんも私との遊びが好き。
もちろん私もふたりとの遊びは大好き。
おもちゃをしまってある私の机の引き出しの前にチョコンとすわり、
私の顔を見上げて「ミャ」となけば、それがふたりの「遊ぼう」の合図。
すぐにはパソコンから目を離すことができず「ちょっと待っててね」と、待っていてもらうこともある。
「ミャ」
「ちょっと待ってね」
「ミャン」
「はい、はい。も少しだけ待って」
「ミョーン!」
「ごめん、ごめん。あと少し。もうちょっとだけ待ってね」
この「ちょっと待っててね」の回数が増えると「まだ?」の催促の声が大きくなり、
ついには引き出しを開けようと、ピョコンと立ち上がるももちゃんがいる。
「お待たせ。さぁ、今日は何で遊ぶ?」と、私たちの遊びはこんな具合にはじまるのが常。
みんなで遊ぶ時に使うおもちゃは、たいてい、棒の先に長いひもやゴムが付いていて、
さらにその先にねずみちゃんやポンポンが付いているもの。
私は、このおもちゃの揺らし係。
棒を持って、ふたりの前で揺らしてみたり、高く掲げてみたり、床に置いて、
さっと引いてみたりと、おもちゃには、ふたりが興味を持ってくれそうな動きをしてもらう。
うめちゃんにも、ももちゃんにも、それぞれに好きな動きがあって、
ふたりの様子を見ながら、なるべく公平になるようにおもちゃを動かす。
遊びにも、観察力と経験が必要なのだ。
おもちゃが動きだすと、すぐにおもちゃに飛びついてくれるのはももちゃん。
ジャンプ、アタック、もう一度アタック!キャッチ!と実に活発な動きを見せてくれる。
トンネルハウスや逆さにしたかごの中に身をひそめて、おもちゃの動きをじっくり見極め、
おもちゃに飛びかかる瞬間を待つという、まるでハンターのような動きを見せてくれるのがうめちゃん。
ハンターうめちゃんとの遊びには、忍耐力も必要になる。
おもちゃに飛びかかるまでの時間がとても長いので、飽きずに、諦めずに、
彼が「よし!行くぞ」となるまで、トンネルハウスの外、かごの外でおもちゃを振り続けなければならない。
タイミングをとらえ、おもちゃに飛びかかってからのうめちゃんの動きは素早くて、
あっという間におもちゃをキャッチ。
その後うめちゃんは満足げにその場を後にし、
再び「基地」に身をひそめ、おもちゃの動きを待つという具合。
こんな風に、うめちゃんとももちゃんの遊び方には大きな違いがある。
とは言え、実はおもしろい共通点も。
おもちゃを、自分の納得したスタイルでキャッチできた時、ふたりは決まって、
そのおもちゃを口にくわえて運び、ポコンとフードボウルの中へ入れるのだ。
はてさて、この行動の意味するものは?自分が捕らえた獲物を家に持ち帰るという、
野生に近い感覚なのだろうか。
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