VOL.11 うめちゃんからの鼻チュウ。/2003年11月11日・火曜日(出会いから16日)
うめちゃんは、日に日に体力もついてきているようだ。
少しずつ慣れはじめている事務所の中の探検を開始した。
ひと通り自分なりの探検が終わったのだろう。
仕事をしている私の足元にやってきて、前足をピタッと揃えてお行儀良く座り「ミョーン」と短くなく。
「どうしたの?」と声をかけながら抱き上げ、そっと膝の上にのせると、嬉しそうにゴロゴロとのどをならした。
そのまま居心地のいい姿勢を整え、気持ち良さそうに眠っていたかと思うと、ふいに起きて膝の上に立ち上がる。
「何?何?どうしたの?」と、あまりにも唐突な動きに慌てる私の顔に、うめちゃんは自分の顔を近づけ、冷たくしめった鼻で、そっとチュッしてくれた。
突然の出来事…。
何故だろう。私は涙をこらえるのに必死だった。
うめちゃんは、私を信頼してくれている。
頼ってくれているんだ。
もしかしたら、会えてよかったという、彼なりのメッセージなのかもしれない。
そんなことをひとり、勝手に思い巡らせる。
この子のしあわせのために、彼の良き理解者になろう…。
私はひざの上に再びまるくなったうめちゃんを撫でながら、ひとり、そう誓った。
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